2010年04月16日

クラシックに始まるパッケージソフトの終りの始まり

日本の著作権では、作曲家死後50年以上、著作隣接権では演奏後50年以上、経ったものは著作権から解放されて、自由に使用できるパブリックドメイン・ソフトとなります。

つまり、今年は2010年ですから、1960年以前の現代音楽を除く演奏は自由に公開して良いと言う事になります。パブリックドメイン・ソフトも既にステレオ時代に入ってしまっている訳です。
これは、クラシックでは非常に大きい事です。なにしろ作曲家はほとんどが50年以上昔に死んでしまっている人がほとんどですし、これからは黄金の1960年代の演奏がどんどんパブリックドメイン・ソフトになるわけですから。

例えば、ネット配信で、お試しとしてこれらの良質の演奏・録音のクラシックが無料で大量に出回ったら、今時の演奏家では太刀打ちできないでしょう。例外は古楽くらいでしょうか。

この10年続いていたクラシックCDの価格破壊もそうした事を先読みして、儲けられるうちに稼いでしまおう、と言う事だったのか、とかとも思えます。

これから、素晴らしい1960年代のクラシックの遺産がネットで無料で楽しめるようになるでしょう。
そして、クラシックのパッケージソフトがまず死滅していく。
そんな未来はすぐそこなのかもしれません。
posted by とのじ at 17:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2006年11月30日

A面とB面とJazz

Amazonでは、ブルーノートの古いジャズを\980-で売っていたりして(最近は円安のせいか\1,280-になっていますが)、安いものだなあ、と思いつつ最近少しずつJazzを聞きはじめています。
ほとんどジャズを聞かない私でも知っている有名なミュージシャンのアルバムから買っていって、そのアルバムの中で巧いなあと思った人のアルバムを買ってみて、と少しずつ聞いている範囲を広げているところです。

ジャズではアルバム単位でCDが出ますので、当然収録時間は大きく余ります。クラシックのCDでは、オリジナルアルバムの曲目なんてほとんどの場合は無視されていて、CDの容量分だけ収まりの良いところまで収めるのが普通です。クラシックではアルバム単位ではなく曲単位で、LPなりCDはそれを収めるための単なるメディアとしてしか扱われていません。
で、ジャズのアルバムでは余った時間に別テイクなんかが入っていることが多いのですが、これが大抵の場合は余分というかなんと言うか。ジャズのマニアの人には興味深いものなのでしょうが、私みたいな者にとっては、"わざわざ捨てた演奏を入れる意味がよく判らない"が正直なところです。まあ、じっくりと聞いて比較してみるとそれなりに面白い事もあるのですが、そうしたところまでまだ手が回らないって感じでしょうか。

で、オリジナルLPの通りに曲が並んでいるものと仮定して、A面とB面の区切りとなるあたりと思しきところを曲数と時間から推定して、A面の曲のみ/B面の曲のみとして聞いてみると、CDを通して聞いてしまうときと随分と印象が異なる事に、なんと言うか新鮮な驚きを感じます。ジャズのアルバムは随分とメディアに依存しているな、とジャズを聴いている人なら当たり前のことかも知れませんが、感じてしまいました。なるほど、これならオリジナルLPに拘る人が多いことにも頷けます。クラシックでもオリジナルLPに拘る人はいますが、それはむしろ少数派だったりします。

ちなみに、ジャズを聴くにあたって私が立てた方針は「ジャズに関する文章は極力避けるようにする」事です。
これはクラシックを聞き始めた頃に、聞いてもいない演奏について他人の書いた文章の影響を受けた事の反省からに他なりません。高校生の頃に吉田秀和の全集なんか図書室で読んだりしました、なんてあんまり言いたくない青い思い出です。で、そうした文章に影響されて予断を持って聞いてしまったり、聞いてもいない演奏について痛い発言をしたりもしたわけです。
それで、ジャズを聴くにあたっては、なるべく活字に影響されないで聴いてみようと決心したのです。しばらく聴いていって、色々好みがはっきりしてきた頃にでも、活字に触れてみようと思っています。自分の好みが他人とどの位ずれるものか、ちょっと楽しみにしています。

最後に、ジャズを聴くようになったきっかけをひとつ。
最近ジャズに詳しい人と知り合いになったとか、ブルーノート東京でライブを聴いたとか色々ありますが、最大の理由は
「クラシックの新譜でちっとも面白いものが出なくなった」
事に尽きます。これはなんとかして欲しいものです。
posted by とのじ at 00:10 | Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽

2005年12月22日

今年気になった事: 私事その三: 新譜の減少とSACDの停滞

私は、主にクラシックを聴いているのですが、今年はあまりCD(SACD含む)を買いませんでした。
理由は一つ。面白い新譜が出てこないから。
数年までの過去の名盤の廉価再発売も一息ついて、今年はあまり出てきませんでした。また、新譜にしても聴いてみたいと思うようなものもあまりなく、沈滞している感じでした。ちなみに、今一番楽しみにしているのは、Naxosの「日本作曲家選輯」だったりします。
また、SACDに関してはマイナー・レーベルは盛んに新譜を出してくるのですが、メジャー・レーベルからの新譜はほとんど出ませんでした。
もう一つ面白い動きは、オーケストラ自身が自主レーベルをつくり、自分たちの録音をレコード会社を通さずに流通させ始めたことでしょうか。San Francisco SymphonyやLondon Symphony Orchestra, Royal Concertgebouw Orchestraが主なところですが、なかなか良質な盤を出しているので、この動きは今後も広がるのではないでしょうか。
posted by とのじ at 13:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2005年04月26日

Chaussonの室内楽

Chaussonの室内楽で最も有名なものは「ヴァイオリン、ピアノ、弦楽四重奏のための協奏曲」ですが、私が一番好きなのは、ピアノ四重奏曲イ長調Op.30です。とは言っても、Chaussonはとても寡作で、この二曲とビアノ三重奏曲が主な室内楽曲なので、特に好きな順番をつけるほどのものでも無いのですが。
Faureにも通じる清涼さと、劇的な要素が適度にミックスされていて、聞いていて飽きることがないところが魅力でしょうか。
と、言葉で説明しても伝わらないことですので、興味を持った方はぜひ一度聴いてみてください。
posted by とのじ at 01:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽
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