2005年10月20日

カザルスの無伴奏チェロ組曲

パブロ・カザルスの弾いたJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲は、精神性でこれに勝るものはないと今でも絶賛する人から、演奏も解釈も古臭いと言う人までさまざまですが、今でも聴く価値はあります。
SP時代に録音したものですから、LPやCDに復刻する際には復刻する人の技術や感性によって、出来不出来が大きく異なります。この辺りは、昨今のアナログ録音テープからのリマスターによるCD(あるいはSACD)製作と事情が似ています。
そうした中で最近(と言っても発売されたのは2年前)、優れた復刻盤CDが出ました。Opus蔵と言う復刻盤専門の日本のマイナーレーベルです。
演奏の方はあちこちで語りつくされているので、今更私が語るべきこともありませんので音についてのみ語ります。
敢てノイズ低減処理をしなかったのでノイズは盛大ですが、オーケストラ録音のようにダイナミックレンジの大きなものではありませんので、しばらく聞いているれば慣れてしまいます。このCDで聞かれるカザルスのチェロは、これまでの復刻盤では聞く事のできなかった生々しく艶があるものであり、これまでは単なるノイズだと思っていた演奏中の音のかすれもしっかり聞こえてきてしまいます。カザルスは実は、この組曲を多彩な音色で奏でていたことがこれにより初めて判りました。この演奏に対する認識を改めさせられる思いがしました。
このような優れた復刻盤を出すレーベルが日本にあることに少しうれしく感じます。
posted by とのじ at 12:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック音楽
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