2005年05月14日

無知とは恐ろしい

今出ているAudio Basic(vol.34)に、LS3/5aにはLeak Stereo30やStereo70が良く合う、と無責任に勧めているコラムがあります。初心者も対象にしたオーディオ誌で、40年も昔の、しかもネットオークションで買ったと言う、アンプを勧めてもいいのかな、と疑問に思いましたが、筆者はその危険性について一切触れていません。
ここで言うまでも無いことでしょうが、ネットオークションは基本的に自己責任の世界です。そして、40年前のアンプを買った場合の自己責任とは、単に音が出ないと言うだけでなく、接続したとたんにスピーカーが飛ぶ危険まで可能性として含まれます。むしろ、40年も前の電子機器が、何のメンテナンスも無しに正常に動作すると考える方がおかしいのです。それに古いものですから、取引相手に「こちらでは正常に動作していた。輸送中に壊れたのだろう」と言われたら、もうどうしようもありません。
ちなみに、この筆者の筆名は「山本耕司」とありました。無知とは恐ろしいものです。
posted by とのじ at 20:46 | Comment(14) | TrackBack(2) | オーディオ
この記事へのコメント
雑誌を購入していながら今日までこの記事を読んでいませんでした。
今、その記事を読んで見ましたが、中古品に対する注意書き(音が出なくても当然くらいの気持ちで付き合う)もきちんと記載されていましたので、ご指摘の問題は少ないかと思います。
Posted by Sound_Solitaire at 2005年05月15日 12:54
ええ、確かに書かれていますね。
「音が出なかったり、雑音が出たりしても、ゲーム感覚で解決して楽しむくらいの気持ちで付き合うと良い。」と。
私は、そんな半端な気持ちで手を出すようなものでない、と思い、このような文章を書きました。
Sound_Solitaire様は、40年前のアンプをオークションで手に入れて大事なスピーカーが飛んだとしても、「ゲーム感覚」で許してしまえるほど、寛大な方なのでしょうか?
Posted by とのじ at 2005年05月15日 16:48
私の場合だったら、まず安価なSpeakerで安定性をしばらく試して問題ないことが判断できたら次の段階へ進めると思います。

「ゲーム感覚」というのは失敗しても笑って済ませるくらいの余裕が必要だということだと思います。どの程度の失敗になるかは、その人の接続環境にもよりますが、トータルとして「ゲーム感覚」で取り組むことが必要ということではないでしょうか?文脈から私はそのように受け取りました。逆に言えば、ゲーム感覚で取り組めない人は手を出さない方がよいということを暗示していると思います。

私が読む限り、筆者は、この中古品の危険性について相当記載していますよね。

 「なにぶん、外国の価値観で、しかも1960年代に製造されたものだから、経年劣化もあり・・・・」

 「古いワーゲンやバンデンプラなどを所有するのと同じで・・・」

それらを無視して「筆者はその危険性について一切触れていません」と断定するのはいかがなものだろうかと思った次第です。
Posted by Sound_Solitaire at 2005年05月15日 19:57
Sound_Solitaireさんの様なベテランの方でしたら、まず安価なスピーカーで試すでしょう。私もそうします。
しかし、Audio Basicという雑誌は、初心者も対象にしたものであることをお忘れなく。そして、初心者とは得てして、そのような常識と思えることも欠く事が往々にしてあるのです。
それを踏まえた上で、「ゲーム感覚」で等とさも気軽そうに書くのは無責任である、と考えます。

更に、Sound_Solitaireさんの挙げた文章ですが、
 「なにぶん、外国の価値観で、しかも1960年代に製造されたものだから、経年劣化もあり・・・・」
これだけでは、どの程度の危険性か読み取りません。この文章からスピーカーが飛ぶ危険性まで読み取れますか?

「古いワーゲンやバンデンプラなどを所有するのと同じで・・・」
が何を意味するかはカーマニアの人でないと判りませんね。無意味です。バンテンプラなんて普通の人が知っているとお思いですか?

この文章がラジオ技術あたりに載せられたのなら私も嘲って済ませますが、初心者を対象にしたAudio Basicに載せる態度を無責任だと言っているのです。
Posted by とのじ at 2005年05月15日 20:31
それに比べると、LEAKは汎用部品中心なので、比較的な押しやすいのではないかという気もします。そういう意味では、市場にパーツがあふれているワーゲンやMINIくらいかな?どちらにせよ、まともな神経の持ち主が、免許取立ての若葉マークに勧める車ではないでしょうね。

余談ですが、有名どころのビンテージでいうと、マランツの#7あたりは、動作が非常に不安定なアンプなうえ、音質の多くの部分を好ましい音質のパーツの選択によるチューンナップに頼っている部分があるので、本来の音質で鳴らせている人は殆どいないでしょう。

RSコンポーネンツあたりで売っているような、今のパーツじゃ直せないんですよ。(というわけで、普通の中古業者では治せない。)

私が好きなQUADも、絶対買ってはいけない QUAD II の中古の見分け方、などもあるのですが、公に教えることはしていません。パーツを持っていないので、電源コンデンサの過剰容量の修理が多いですね。容量アップ → 音質アップと考える能天気な人につける薬はないですが^^; 球の寿命は確実に縮みます。

車は良くわかりませんが、古いオーディオ機器を使うということは、知識とお金を必要とします。気軽なものではありません。特にアンプはそうですね。私もビンテージスピーカーは100本以上もっていますが、アンプはメンテナンスコストを考えると、数台しかもてません。

知識はなくても良いけど、最低でも、知識のある業者にまっとうなお金を払う必要はあります。(仕事しっかり、値段は安く。なんて、ありえないですよね)

AUDIO BASICの読者には刺激と薬が強すぎるでしょう。

ところで、著者の聴いたSTEREO30は、本来の音質だったのでしょうか?私の持参したメンテナンス済みのSTEREO20は、とのじさん宅で、B&WのSS25相手に、本来良い組み合わせではないけれども、結構、良い勝負をしたと思います。
Posted by YAS@螺旋館 at 2005年05月15日 21:42
Audio Basicの記事によれば、LS3/5aにジャストミート、著者の友人宅ではセレッションの700、700SE、KEF105、ウィーンアコースティック、Dynaudioにもいい相性だということが書かれています。
Posted by Sound_Solitaire at 2005年05月15日 22:41
ビンテージオーディオに本来の性能を発揮させる使いこなしの為には、上にかいたことだけでなく、その機器の造られた時代、組み合わせを前提とした機器とその特性。を正しく理解する必要があります。

もちろん、正常動作品であることが前提で、現状品で音質を語られてはLEAKも不本意でしょうけど。
Posted by YAS@螺旋館 at 2005年05月15日 23:09
LEAKの記事について一言。筆者(山本氏)の出した情報が不十分なので、皆さんは情報を読み違えおります。筆者の経験とこの記事から読み取るべきは、「今は無き40年前このアンプを作ったリークという会社には、サウンドポリシーとして今聞いても魅力的な黄金のブリティッシュサウンド確立ていた。」この事実です。私も「そんなバカな!」とおもった一人ですが、友人宅でSTEREO70でドライブしたESL57の音を聞き、これはと思い急いでSTEREO70を購入致しました。自分でもいろいろ試した結果、LS3/5Aのドライブのに於きましては歴代QUADのアンプより魅力的に聞こえショックを受けました。
この経験を自分流にまとめますと、アメリカンサウンドの代表にJBL、アルテックの系譜が存在する様に、ブリティッシュサウンドにはQUADさえ凌駕するようなLEAKサウンドの系譜が存在していたのです。
日本のオーディオマニアはいずれH.J.LEAK氏の仕事を再評価しなくてはならないでしょう。山本氏の記事はそれを私に気付かせてくれたのです。
Posted by マニア at 2005年06月15日 18:45
英国の標準アンプといえば、LEAKだというのは、今も昔も変わらぬ“常識”だったと思うのですが、あの程度の“稚拙”な記事で思い出さなければならないような事でしたか?

BBCモニターの最上位機種用のモニターアンプも、BBC仕様のLEAKですね。

私やとのじさんが、繰り返し申し上げているのは、そういった常識ではなく、40年前のアンプは、初期性能は維持していないから、ちゃんと補修が必要。それが出来ないのならば手を出してはいけない。という、まあ、これまた常識レベルの事ですがね。
Posted by YAS@螺旋館 at 2005年06月15日 19:22
追伸

英国の標準アンプという高い評価を得ていたのは、真空管アンプ時代です。

真空管アンプ時代にあった、超高級モデルや業務用に採用されたモデルに対応するトランジスタアンプはなくなってしまいました。これは、モノラル → ステレオ時代の、オーディオ製品の安物化 に起因する部分も多いと思いますが、LEAK製品も真空管アンプ時代のオーラを失ってしまいます。405の大ヒットで会社を大きくしたQUADとは相反しますね。

さて、現状品同士で比べると、10年新しい分、トランジスタアンプのほうが、初期性能に近い音を出すかもしれません。
Posted by YAS@螺旋館 at 2005年06月15日 19:42
私は、「なんで今更Leak?」と思ったので、山本氏が40年前の中古アンプの危険性を充分に警告していない点にばかり眼が行ってしまっていました。
山本氏やマニア氏が、今までLeakすら知らずに、初めて聞いたLeakに新鮮な驚きを持って文章を書いていた、との視点がありませんでした。確かに、Leakは国内には正規輸入されていなかったので、国内にしか眼を向けていなかった人には今まで無名の存在であった、との事実があっても不思議ではありません。
マニア氏も、上記コメントやYASさんのblogにあるようにメンテナンスに気をつけて、折角入手したLeakを存分に堪能してください。
それにしても、
「やっぱり、無知とは恐ろしい」
いえ、これは私自身の日本のオーディオ環境に対する無知への戒めでもあります。
最後に、新鮮な視点からものを見ることを示唆して頂いた"マニア"氏に御礼申し上げます。
Posted by とのじ at 2005年06月15日 20:44
最近になって「LEAK社の40年ほど昔のトランジスタアンプ」を購入しました。実は、当該のAUDIO BASICの記事を読んでいたので、、、今頃になって記事を読んで実際に行動した例があるというご報告まで(笑)。YAS@螺旋館さんのページに私が書かせていただいた内容を編集し、こちらの記事にもコメントさせていただきます。

とのじさん、YASさんの懸念される点は、まさにその通りと思います。LEAKのトランジスタ・アンプが国内でそれほど流通しているとも思えないので、あの記事がどの程度の影響を読者に与えたのかは不明ですが、私は早速eBayで検索してしまいました(クロアチアかどこかからの出品がありました 笑)。

私の場合はたまたま、どうみても最新のオーディオ機器では商売をしていない店にQUAD関連のアンプを探しに行き、「LEAK社の40年ほど昔のトランジスタアンプ」を見つけました。ご主人が英国に行った際に衝動買い?されて持って帰られたもので、現状渡しだがコンディションは良いということだったので、あまり迷わずに購入しました。本当は、QUAD 33+303のセットを購入するつもりだったのですが、こちらはいつでもあるとのことでしたから、初めてのお店で名刺代わりにLEAKのトランジスタ・アンプを買うのも面白いかなと思った次第です。なにしろ、何も買わずにお店とのつきあいを始めるというわけにもいきませんから。

#さすがに名刺代わりにデッカのデコラを買うわけにもいかず(笑)。

お店ではタンノイのスピーカ(多分III-LZ)に接続して音を聞かせていただきましたが、最初はえらく古色蒼然とした音だったので驚きました。とりあえずスピーカは飛ばないだろうとは思われましたが、LS3/5Aに接続するのはやめておいて、ROGERS LS2 を買ってきて接続してみました。音がどうこうという判断はまだできませんが、音は出ています(笑)。

#火事にならないように気をつける必要がありそう。

AUDIO BASICの記事はLEAKという名前を強く意識させてくれるものでした。私のようにQUADは知っていてもLEAKは知らないという人は多いように思います。実は改めて雑誌などを読み返してみるとLEAKの管球式のアンプに関する記事はそれなりにあり、私も読んでいたはずなのですが、関心が無ければ記憶に残らないという状態だったのでしょう(「見ている」が「見えていない」という状態?)。あわてて Firsts in High Fidelity (http://www.audioxpress.com/bksprods/products/bkaa58.htm)を買ったところです。

私の妹は旦那の英国車趣味もあり、しばらくバンプラを日常的に使っていましたが、路上で立ち往生することもあり、それなりに苦労していました。このバンプラは他のクラシックな英国レーシングカー達と共に、最近メンテナンスを受け、路上を走れる状態に再度整備されましたが(実際に路上を走ることはないと思う)、適切な費用でちゃんと整備できる工房とめぐり合うことができたことが幸せでした。大切な文化財として保護されるということも大切では?と思います。

オーディオ機器も車もカメラも(人間も?)ちゃんとメンテナンスしてもらえるところを見つけるのが大切ですよね。
Posted by atakada at 2008年07月01日 06:23
私が言いたいことは既に本文とコメントで書いていますので、そちらを参考にしてください。

> オーディオ機器も車もカメラも(人間も?)ちゃんとメンテナンスしてもらえるところを見つけるのが大切ですよね。

これには、同感です。
ちなみに、古いトランジスタアンプをきちんとメンテしてくれるところは、古い真空管アンプのメンテをしてくれる所を見つけるよりも困難です。
頑張ってください。
Posted by とのじ at 2008年07月02日 00:12
とのじさん、コメントありがとうございました。

昨日帰宅したところ、周辺には消防車が数台停車しており、物々しい雰囲気でした。LEAKのアンプから出火したのではないかと一瞬不安になりました(笑)。

こんな記事がありました。
SL「あそBOY」も一度あそぼ よみがえるハチロク
http://www.asahi.com/travel/news/SEB200806300012.html

メカニカルなものは長持ちしますね、と改めて思いました。メカニカルなものは場合によっては部品を手作りすることも不可能ではないですからね。カメラも車もエレキの力が入ったものほどメンテナンスは困難(不能)になります。

古いトランジスタアンプは、最も絶滅が危惧される(予見される)種族になるわけですね。

生産された時から長い年月を生きのび、とりあえず私のところで動作しているアンプは大切にしたいと思います。あと10年もするとこの時代の音を知る手がかりが更に少なくなってしまうかもしれませんので。

新しい記事を楽しみにしています。
Posted by atakada at 2008年07月02日 11:06
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Excerpt: AUDIO BASICという雑誌は、比較的好きな雑誌だ。 基本的には初心者向け雑誌なので、さすがに購入はしないが、人に勧めることもあった。あまりオカルト的でもなく、高額商品主義でもなく、同人誌的..
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無知で考えが足りなくて声が大きくて
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