2005年05月12日

情報量と音楽性

オーディオでは、情報量と音楽性と言う二つの言葉が頻繁に使われます。私なりに、二つの関係についてちょっと感じていることを書いてみます。次のように例えられると思います。
1.情報量は多いが、音楽的ではない音
細密画(ミニアチュール)のように、細部まで極めて丹念に描かれていますが、全ての線が同じ太さ同じ調子なので、かえって何が描かれているのか判然としない状態です。
2.情報量は少ないが、音楽的な音
戯画(カリカチュア)のように線の太さと調子を変えて、極めて良く特徴を捉えて描かれていますが、あまり書き込まれてはいません。
3.情報量が多く、音楽的な音
線の太さと調子を変えて、丹念に描かれた細密画(ミニアチュール)。何が描かれているのか良く判ると同時に、更に見ていくと実に丹念に細部まで描き分けられている事が判明します。

私の好きな音は、3>2>>>>>>>>1になるでしょう。
最近気になるのは、ステレオイメージの再現、と呪文のように唱える人の音に、1に当てはまる音が多いと言うことでしょうか。私はこういう音は、むやみと膨らんだ異様な低音と同様、10分と耐えることができません。
ところで、私の鳴らしている音は、3の領域に達しているでしょうか? 贔屓目にはそれなりの水準に達しているとは思いますが、理想まではまだまだ前途遼遠なようです。
posted by とのじ at 10:16 | Comment(6) | TrackBack(0) | オーディオ
この記事へのコメント
>> ステレオイメージの再現、と呪文のように唱える人の音に、1に当てはまる音が多い

強く同意します。

あと、もう一つ気になるのは、一聴して、解像度が高く、情報量が多いように聞こえるが、ある種の波形強調が掛かっているような音で、実際には細かい音が出ていない。ハイビジョンTVで思いっきりシャープネス補正をかけて、サッカー状の芝目が見えなくなったような感じの音作りが多いような感じがします。

ソースを選べば、店頭効果はよいでしょうし、普及価格帯の機器の音作りの一つの手段としてはありですが、高級機でそれをやられてはたまらない。
Posted by YAS@螺旋館 at 2005年05月12日 16:49
同意していただける方がいて、ちょっとだけ心強いです。

後者の波形強調をしているようなHi-Endと言われて、私が思い浮かぶのは、下手に鳴らされたときのGoldmund、でしょうか。きちんと鳴らされると、温度感は低いもののちゃんとHi-Endらしく鳴りはしますが、それでも1に近い鳴り方なので、私はあまり好きではありません。

それから、最近Vifa XT25TG30-04(例の角付リングツィーター)を使ったスピーカーがやたらと増えていますが、そのほとんどが、私が試した経験から言うと、クロスが低すぎあまりいい音では鳴らないはずです。もっとも、一般に、英米のスピーカーはツィーターにあまりいいものを使ってこなかったので、開発している方は特性が出ていれば気にしていないかもしれません。これは、小型スピーカー雑感-3、で書く予定です。
Posted by とのじ at 2005年05月13日 10:12
私も同意!
音楽的に鳴らない製品は、特に国産に多いですねぇぇ??

20年前は38cmウーファーの4ウェイを自作してましたが、
音楽的に歌わせることができず10年くらいオーディオから離れていました。
小型SPで再び開眼。
なので「小型スピーカー雑感-3」楽しみで??す。ワクワク。
Posted by M裏論 at 2005年05月13日 22:22
M裏論さん、こんにちは。
「国産」と十把一絡げに言ってしまうのは危険ですが、確かに10年くらい前の598の3wayはひどいものが多かったですね。
さて、小型スピーカー雑感ですが、意外と難渋しています。
私を知っている人相手ならば、結論だけ言ってしまえて簡単でいいのですが、不特定多数を相手となると、書き方に苦労しています。少し、気長にお待ちください。
Posted by とのじ at 2005年05月14日 15:01
59800??79800円戦争って、もうちょっと昔じゃなかったでしょうか?

あの時代の粗製濫造が、結果、今の3WAY構成の良いスピーカーが少ない&良質なミッドがない。の遠因になっているような気もします。現在のオーディオ業界の不調ぶりも含めて。
Posted by YAS@螺旋館 at 2005年05月14日 21:50
確かにあれは80年代末期くらいでしたから、今から15年前になりますね。時が経つのは早いもので。
あれは国内限定の戦争でしたから、その後の日本の業界の不振の原因の説明にはなりますが、良いMidrangeの不足は世界的なものですから、また別の原因があるかと思います。
Posted by とのじ at 2005年05月15日 16:44
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